中国に衝撃が走った李文亮医師の死亡ニュース

李文亮医師が武漢肺炎により死亡し、中国に衝撃が走った。

彼は武漢市の病院で新型コロナウイルスによる肺炎の発生を12月の時点で医療コミュニティの仲間にチャットで早期警告していた。

当時はまだ検査キットなどもなく、医療現場は新型ウィルスなのか判断がつかず、ヒトからヒトへの感染が起きているとはまだ知られていなかった。(新型コロナウイルスと発表されたのは1月6日)

そしてこのチャットのスクリーンショットから李文亮医師の身元が割れ、不正確な情報を流布したとして警察から一時拘束された。

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新型肺炎を武漢で真っ先に告発した医師の悲運
(東洋経済ONLINEより)

たしかに、デマはSNSやYoutubeなどを通してかなり拡散されている。さらにテレビのコメンテーター、政治家や著名人も国民の不安を煽っている。なんと、自殺してしまった人までいる。

まず、今回の新型コロナウイルスの潜伏期間は幅がある。1日から14日、つまり最長で二週間、平均的には6、7日、つまり一週間だ。また感染していても自覚症状がない人もいる。

よく、「中国政府は発病者の数を隠蔽している」など、たくさんの人が言うが、検査キットの普及状況や、自覚症状のない人を考慮したらそれは隠蔽ではなく、単に精密な数を出すのが難しいだけだ。なので、武漢の数字を当てにするのではなく、武漢以外の都市で発生した正確な発病者の数、人の移動数、潜伏期間や感染力から逆算した場合のシミュレーション論文が香港大学から発表された。

この逆算ではじき出したシミュレーションの結果、1月25日時点で武漢には75000人の感染者がいたと推定している。武漢が閉鎖されたのが23日、春節(旧正月)に伴う大型連休が始まったのが24日。また、武漢と最も交流が多い順番に、重慶、北京、上海、広州、深圳へ、1月25日時点でそれぞれ、435人、98人、111人、80人の感染者が移動したと計算している。

つまりこれから武漢と交流が多い都市で感染拡大の波が来る。だからほかの都市でも閉鎖が始まり、人の移動を制限して警戒している。逆計算して時期を見極め、囲い込み作戦だ。とにかく、現状では感染を抑え込む努力を限りなく進めることがパンデミックのピークを防ぐ唯一の手段だ。

実は武漢ではすでに回復した患者の数が死亡者の数を上回った。武漢でのパンデミックのピークは過ぎたかもしれない。(論文を見れば、まだまだ患者の数は増えるだろうが)

ほかの国々も人の移動を制限して、感染を抑え込む努力をしなくてはならなくなるだろう。また発病者の早期発見と隔離、そしてマスクや手洗いといった初歩的な注意を払うことしか今はできない。

なぜ日本にはCDC(疾患予防管理センター)みたいなものがないのか不思議だ。東京オリンピックは微妙だ(笑)日本の危機管理能力が問われるだろう。万が一、日本が武漢のようなパンデミック状況になった時、はたして時期を見極め計算しながら都市を閉鎖できるだろうか?今のうちに人の移動のパターンを出しておいた方がいいかもしれない。

見えない敵と戦うのは非常に困難だ。政府はこの教訓を次回へ活かせるようにしてほしい。
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