聖書の話

お久しぶりです。
アメリカは先週末にサマータイムが終わりました。これで日本とアメリカ東海岸の時差は14時間になります。はやくサマータイム廃止にしてほしいです。体が数日だるいですから、きっと健康に良くないと思います。

さて先週は新しいパスポートを受け取りにニューヨーク日本領事館へ行きました。現在、日本のパスポートが世界で一番価値があるのではないかと思います。ビザ免除で渡航できる国が一番多いはずです。

ということで久しぶりにニューヨークの地下鉄に乗ったのですが、(何十年ぶり?)シングル・ライド(一回乗り)の値段が3ドルでびっくりしました。 (゚д゚)ちなみに20年前は$1.50でした。

街並みも、どんどん違うお店やレストランに変わってたり、移り変わりが激しいと同時に生き残っていくのも大変そうです。(家賃が高いでしょうねぇ、、)

ニューヨークは古い建物と新しいモダンなビルが混ざってますが、私は古い建物の方が好きです。ということで、帰り際にロックフェラーセンターのアール・デコ調の建物をチェックしに行きました。(数日前にクリスマスツリーが到着しました!残念ミスった!!)

ロックフェラーセンターはいくつかのビルで成り立つ複合施設です。有名なのはプラザの中心にある半地下のプラザで、冬場はアイススケート場になります。その周りの万国の国旗とプロメテウスの黄金像やセントパトリック大聖堂と向かい合うアトラス像は有名ですね。(ちなみにプロメテウスとアトラスは兄弟)ロックフェラーセンター前のクリスマスツリーの話題が中学校の時の英語の教科書に出てきたのを思い出します。

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また、30ロックフェラー・プラザ(GEビル→COMCASTビル)が石板と呼ばれるのも中央プラザ正面からの入り口に、アール・デコ調な美術品と共に聖書の一節が書かれているからであろう。

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30rock_wisdom.jpg

『wisdom and knowledge shall be the stability of thy times』
イザヤ書33章6節の一部が書かれているのですが、実は聖書は旧約聖書も新約聖書も過去に編纂されまくっていていろいろなバージョンがあるそうです。この30ロックのイザヤ書33章6節はキング・ジェームス版の聖書からです。ちなみに正統な聖書はキング・ジェームズ版(1611年)だそうです。このキング・ジェームス版聖書の制作はイギリス国家プロジェクトだったらしいです。

英国国教会のピューリタン指導者たちによってジェームズ一世に翻訳聖書の制作を提案し、それに対し、ジェームス王は承諾しました。(つまり、カトリック要素の排除)キング・ジェームズ版の聖書の旧約聖書は、ヘブル語のマソラ本文から翻訳、新約聖書はギリシャ語のTR本文から翻訳されています。
TR=テクストゥス・レセプトゥス=受け入れられたテキスト

ところが1881年、イギリスの聖書改訂委員会は、英国国教会(ピューリタン派)に反して、TRを排除し、根本的に異なるギリシャ語本文RVを作り出し、異質の新約聖書を完成させます。RV=Revised Version=改訂版

改良版とは聞こえはいいものの、早い話が聖書本文をすり替えたのです。この事実が正しく伝えられないまま、今日に及んでいるそうです。

さらに1967年にローマ・カトリックの枢機卿がUBS版新約聖書の編纂に加わり、すでにカトリックとプロテスタントの聖書の間に違和感がなくなりつつあるそうです。

そして2008年に聖書協会世界連盟(UBS)およびドイツ聖書協会は、このイザヤ書の改訂版編集チームの一人にモルモン教の教職者を選出しました。つまり、旧約聖書本文『ビブリア・ヘブライカ』にモルモン教の要素が入ることになります。UBS、カトリック、ドイツ聖書協会、モルモンがパートナー協定を結んだようなものです。

といっても、すでにこの旧約聖書本文『ビブリア・ヘブライカ』自体が1906年に出されたドイツ人合理主義者たちによって(異端者)改ざんされた旧約聖書だそうです。今風に言うと、超リベラルな神学者?

これからカトリック教会がキリスト教の異端派も含めて統一させるのだと思います。もちろん表看板を統一させるのではなく、思想や信念の統一です。つまり、カトリックを頂点にした令和のキリスト教の信条は、異教徒でも無神論者でも天国に行けるということになるでしょう。モルモンも入ったら一夫多妻制のイスラムとも敵対しなくなるかも?たぶん一神教同士の争いを少なくさせるために思想を統一させるのでしょう。

ということで、私はクリスチャンではないのでこういった話は未知の世界であり、今回とても興味深いことを勉強させてもらいました。

古代ギリシャ・ローマ文化は市民や個人が多様性のあるコンテンツを喜んで受け入れ、この書物文化は図書館に何十万部もの蔵書を集め、国家的事業でした。そこに対抗してキリスト教による多様性のない統一されたコンテンツを伝える文化が始まりました。

現在はインターネットの普及で多様性を重視した古代ギリシャ・ローマ時代へ戻ったのかも?
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