米国防長官の交代

ジェームス・マティス米国防長官が去年いっぱいで退任して以来、トランプ大統領はパトリック・シャナハン氏を代行として指名していたが突然、家庭内問題でシャナハン氏が上院による承認手続きを辞退した。

過去に17歳の息子さんが母親をバットで殴って病院送りにした時、警察に息子さんを引き渡さなかった過去があったそうで、国防長官として承認されるのが難しいかもしれないと言われていたが6か月も代行をしていて、今更である。

この国防長官の変更劇は、例のイラン問題直後であったため、シャナハン氏は自ら責任を取って辞退したのではないだろうか?シャナハン氏は参謀とか軍人というよりも軍需産業の出身である。多分今回のイラン問題で、トランプ大統領にちゃんと情報が行かなかったように思う。だからアメリカが即座に「イランがやったイランがやった」と、必要以上に声を上げてしまったのではないだろうか?

私はタンカー攻撃は原油の値段を上げるためと思ったが、それにしてもその後の各国の態度がちぐはぐであった。アメリカがあまりにも「イランがやったイランがやった」と言うもんだからイランが「濃縮ウランの生産量を増やす」とまで言い始めてせっかく安倍さんがイランへ行ったのに、、、と同情してしまう。イランの方も7月上旬までまだ時間がすこしあるので余裕を見せている。

ちなみに新たな国防長官候補に指名されたのはマーク・エスパー陸軍長官。エスパー氏はポンペオ国務長官と同じウエスト・ポイント出身である。

トランプ大統領はイランに対抗するため米兵1000人を中東に増派すると発表した。この米兵1000人はあくまでもサポートの目的であり、互いに「戦争は望まない」のは本音であると思う。そして今度はホルムズ海峡周辺を飛行していたアメリカのドローンがIRGCによって撃墜されたと発表された。

IRGC=Islamic Revolutionary Guard Corps=イスラム革命防衛隊(イランの軍隊組織)

今回は、はっきりとIRGCによって撃墜されたと発表しているので、先週のタンカー攻撃はいろいろな説が飛び交っているからもう一度緊張感を演出し、ステージを作り直したのではないだろうか?

もちろんシナリオを描く参謀がいて、二国間も落としどころをつけているはずである。あとはその目標に目を向けながら政体としていかに自国に有利に運ぶかであると思う。

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