副大統領候補の討論会結果 - 米国選挙

副大統領候補の討論会結果

昨夜、ユタ州ソルトレイクシティにあるユタ大学(州立大学)で、11月3日のアメリカ大統領選挙に向け、マイク・ペンス副大統領と民主党副大統領候補のカマラ・ハリス上院議員のテレビ討論会が行われた。司会者はUSAトゥデーのワシントン支局長を務めるスーザン・ページ氏。前回のトランプ大統領とジョー・バイデン前副大統領による討論会と同じく、休憩なしの90分間ぶっ続けの討論会だ。先週トランプ大統領がコロナ感染したことを踏まえて、今回の討論会ではハリス上院議員とペンス副大統領との間には距離があるものの透明のシールドが置かれ、椅子に座った形での討論会となった。実際の会場からステージを見る場合は候補者の間に距離があるから同時進行で2人の表情を比べることは難しいが、テレビ中継の場合は画面の左右に候補者の顔を並べるように編集されており、互いの顔の表情が同時に画面で確認できるように工夫されていた。

主要メディアは一生懸命にハリス上院議員を称えているが、ペンス副大統領の方が誰が見ても絶対的に優勢だったのは明らかだ。一言わせていただくと、まるで女子大学生と大人が討論しているような印象だった。ハリス上院議員は都合が悪くなると表情を変えて相手をからかったりなど、そのように表現することしか能がないのか?ケタケタと笑ってみたり、はにかんでみたり、女子大学生のようだ。マイク・ペンス副大統領は口調も態度も物静かだが芯は強かった。いや最強だった。まったく食い下がらなかったし、しかも司会者にもハリス上院議員にも噛みついたりしないが、とにかく上手かった。というか、ハリス上院議員よりも一枚も二枚も上だった。やはりここは経験なのだろうか?逃げ方なども正論かつスムーズだし思わず感心してしまった。トランプ大統領のハチャメチャ感に不安を感じる保守派からするとペンス副大統領の討論会は誇りに思うと同時にホッと安心もしただろう。(私はトランプ大統領のハチャメチャ感は好きだが)

最初の争点はやはり新型コロナウイルスのことだ。これはトランプ政権にとってどうしても不利になる話題だ。特にボブ・ウッドワードの新書を読んだ人も多いだろうから民主党や反トランプ側からして有利に突っ込める争点だ。実際、ハリス上院議員もウッドワード氏の本を持ち出してきてトランプ政権のコロナ対応を批判してきた。それに正論で答える形になったペンス副大統領だが、最後に「ドクター・ファウチや医師にワクチンを打て言われたら喜んで打つが、トランプ大統領にワクチンを打てと言われたら自分はワクチン接種を拒否する」とハリス上院議員が締めくくった。そのあとすぐに次の争点に移ったが、二つ目の争点は両党ともあまり答えたくない質問だ。副大統領の役割としての質問だが、両党の大統領候補は高齢だ。先週はトランプ大統領にコロナ陽性判定が出て入院したことで支持者たちは不安になったことだろう。(逆にリベラルメディアたちは色めいたが)大統領に健康上、もしものことがあったら順番的に副大統領が代理を務めるのだが、もしもそのようなことがあった場合に備えて、お互いちゃんと話し合っているのだろうか?といった質問だ。トランプ大統領が再起不能になるよりバイデン氏が再起不能になるケースの方が可能性が高いのではないか?それにしても現実問題だが嫌な質問だ。ペンス副大統領は「ありがとう、スーザン。しかし前の争点に戻る」と言って、司会者スーザンが「いや、もう次の争点に行きますから、、」と言うのを遮り、「いや、前の争点に戻りたい、何故なら、、、」と、マイペースだが強引にペンス副大統領はワクチンの話に戻った。そして持ち時間2分をワクチン開発とオバマ政権の時に起きた2009年新型インフルエンザの話に費やした。あっぱれだ。ハリス上院議員も何が起きてるのか理解している。それは彼女もそんな質問には答えたくないからだ。彼女の場合その質問には答えず、バイデン氏からランニングメイトとして指名されたときの話と自分の母親の話と司法時代のキャリアの話で2分費やした。(笑)

中国政策に争点が移った時、ハリス上院議員は争点をずらしてちゃんと答えなかった。まあ彼女には中国政策以外にもそういった場面がいくつかあったからテレビ画面のテロップを見ないと質問が何だったか忘れる時があった。トランプ政権内でもペンス副大統領は対中強硬派だから中国に立ち向かう姿勢を強調していた。

他にもいろいろな争点が討論されたが、一番の決め手は最高裁判事の話だ。これは人工中絶などホットな話題が最高裁で判決されるからだ。キリスト教は人工中絶に反対だ。また現在、オバマケア(医療保険制度改革法)は最高裁のテーブルの上にある。ノートルダム大学出身のエイミー・バレット氏が最高裁判事に任命されたら保守派6名VSリベラル3名で保守派優勢になり、人工中絶に公金はつぎ込まれないだろうし、オバマケアが廃止される可能性もある。ペンス副大統領はオバマケアの争点から噂の「Pack the Court」に話をシフトさせた。

「あなたたちの党は『Pack the Court』 に意欲的だ。しかも割とオープンに。あなたもバイデン氏もそのことについて答えなかったがアメリカ市民は知る権利がある。もしトランプ政権中にエイミー・バレット氏が最高裁判事に任命され、万が一にもあなたたちが選挙で政権を得た場合、『Pack the Court』するのか?150年間、常に最高裁判事は9人だった。あなたたちはルールで勝てないから勝てるようにルールを変更するのか」と、ペンス副大統領は述べた。Pack the Court とは過去、フランクリン・ルーズベルト政権時代の政策で、9人で構成された最高裁判事の数を増やそうというアイデアだ。

ハリス上院議員はPacking the Court には答えず、「エイブラハム・リンカーンの時も同じようなことが起きたわ。最高裁判事が大統領選挙の27日前に亡くなったけど、リンカーンは『国民が選ぶ権利がある』と言って選挙直前に判事を指名しなかったわ」と述べた。確かにトランプ大統領が主張するように任期中の大統領が判事を指名する権利はある。来週には上院が可決するだろうからエイミー・バレット氏が最高裁判事に任命されるだろう。しかし歴史レッスンとして奴隷を開放したというシンボルである「エイブラハム・リンカーン」を持ち出してきた。司会者スーザンは次に行こうとしたが、ペンス副大統領は「有権者は投票する前に答えを聞きたがっている。あなたたちは最高裁判事の数を増やして憲法を捻じ曲げようとしているのか?国民はストレートな答えを聞きたがっている、あなたたちはその質問に対して以前から答えていない」と引き下がらなかった。ハリス上院議員は馬鹿らしそうにケタケタと笑うしか方法はなかったのだろうが、ペンス副大統領はさらに追い打ちをかけるように「あなたがもしまだよく理解していないのなら、私がここではっきりとストレートに返答しよう。彼らがもし選挙で政権を得たら彼らは最高裁判事の数を増やす」と、ストレートに言ってくれた。前回の討論会ではバイデン氏が最初の争点だった最高裁判事の件には答えずに「投票だ!みんな投票するんだ!」と討論を避けた。今回はペンス副大統領が「もし三権分立を信じるのならトランプ/ペンスに投票するんだ」と宣伝した。これはリベラル派・保守派に限らず、最高裁判事の数を増やすというのは国民にとってショッキングではないだろうか?そこまで憲法を捻じ曲げていいのか?それこそディープステイトというやつだ。

最後のトピックは中学二年生からの質問だった。「ニュースを見ると民主党、共和党が論争しています。ニュースを見ると市民同士が喧嘩しています。ニュースを見ると両党の候補者がけなしあっています。リーダー同士がうまくやっていけなかったらどうして国民同士がうまくやっていけるのでしょうか?あなたたち候補者の姿勢がお手本として私たちを一国家として団結させることができませんか?といった子供からの問いかけだ。

ペンス副大統領は4年前に亡くなられた超保守派アントニン・スカリア判事のご家族と先月亡くなられた超リベラル派のルース・ギンズバーグ判事のご家族は実は仲が良く交流があるということを例えて、アメリカは自由であり、それは素晴らしいことであり、討論中は激しく互いに論争しても、討論会が終わればアメリカ人として団結できると答えた。ハリス上院議員は「あなたのようなリーダーが存在するから未来は明るいと信じているわ」と、最初の出だしはよかったが、ジョーは~ジョーは~と選挙の宣伝が押し出された感じで終わった。

harris_pence_debate_2020.jpg


☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆

3つのブログランキングに参加しています。
クリックのご協力お願いいたします


にほんブログ村 ニュースブログ 海外ニュースへ
関連記事
スポンサーサイト



0 Comments