好き勝手に憲法の解釈をするならず者「ディープ・ステイト」

トランプ大統領が流行らせた「フェイク・ニュース」という言葉。もともと、トランプ政権と主要メディアの対立で注目を浴びた訳ですが、今では日本でも世界でも(私の母でも)馴染みの言葉になりました。

その主要メディアとの対応を担うのが、ホワイトハウス報道官です。今年の春からケイリー・マクナニー氏がトランプ政権の報道官としてデビューしました。

「フェイク・ニュース」という言葉が流行るぐらいですから最近はテレビや新聞といったマスメディアは人々を洗脳する道具だと国民に知られるようになりつつあります。(近年ではインターネットで情報を得ている人も多いです)

勿論、メディアの内容全てがフェイクでは信憑性ゼロで困るでしょうからそこら辺は当然、彼らも真実を含めて報道してはいるでしょう。要はメディアを「プロパガンダ」の道具として大衆をある方向へ誘導しているのです。

アメリカのマスメディアにも派閥があります。商店、レストラン、バー、空港、などの場所でニュースが流れていたら、どこのチャンネルを流しているのかで、店のオーナーの政治の派閥が分かります。

アメリカで一番古いネットワークといったらNBCになります。NBCのスタジオはロックフェラーセンターのビルの中にあります。2011年にアメリカのケーブル会社Comcastに買収され、CEOであったジェフ・ザッカーがCNNへ引き抜かれた後は、Comcast会社のスティーブ・バークがNBCの最高経営責任者となってます。ゴールデングローブ賞、オリンピックなどの放送権を得ています。

ABCもNBC同様古参3ネットワークの一つです。ABCはウォルト・ディズニー・カンパニーの傘下に入ります。スポーツ番組で有名なESPNもディズニー複合メディア企業に入ります。アカデミー賞の放送権を得ています。

CNNはタイム・ワーナー というメディア複合企業体の傘下に属します。現在のCNNのCEOはジェフ・ザッカーというハーバード大学出身、元NBC出身です。

メディア王ルパート・マードックがNBCから連れてきたロジャー・アイレスを社長に、1996年設立したFOX NEWSは比較的新しい放送局です。911以降、愛国色の強い報道姿勢を貫き現在も視聴者数首位の座を守っています。ただ最近、ロジャー・アイレスを筆頭に、ベテラン司会者だったビル・オライリー、エリック・ボーリング、エド・ヘンリーといったアンカーがセクシュアルハラスメントの疑いをかけられ急な辞任が相次いでいます。しかもあまりにも急で言い訳する時間もないほど。最近、FOXでは反トランプ的な動きを感じるのは私だけではありません。

TVニュース番組のアンカーはどこまで話すことを許されているのだろうか?もちろん大手会社からスポンサーを受けているからその構造は複雑だ。

2016年の大統領選挙前はオルターナティブなインターネットメディアが流行った。アレックス・ジョーンズやロジャー・ストーン率いるINFOWARやバノン氏のブライトバートやジュリアン・アサンジのウィキリークスだ。

アレックス・ジョーンズやロジャー・ストーンといった右派陰謀論者が敵対する相手を「シャドウ・ガバメント」や「ローグ・ネーション」などと呼んだ時もあったが、作家マイク・ロフグレン氏が「The Deep State」という本を2016年に出版してから「ディープ・ステイト」という名称を使うようになった。今では誰もが「ディープ・ステイト」という言葉を知っている。言いやすいし響きも良いからすぐに国内外の保守派に定着した。

彼らが言う「ディープ・ステイト」とは「シャドウ・ガバメント」の同義語であり、合法的に選ばれた政府の内部に隠れた政府を構成して、
憲法を無視して国家を裏から統治する縁故主義の悪党のことだ。

国民の行動軌範は法律によって統制されるが、国家の統治権・統治作用に関する根本原則を定めるのが憲法だ。憲法は国の最高規範だ。

つまり憲法を無視、または好き勝手に憲法解釈をして効果的に国を統治するならず者が「ディープ・ステイト」だ。国家反逆罪に値する。
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