FRBに米財務省を食わせるアメリカ

アメリカ過去最大の経済対策法案が下院でも可決された。そして27日、トランプ米大統領はこの2兆ドル景気刺激法案に署名した。
これで史上最大規模の緊急支援法が成立することになる。

現在、金融だけでなく、実体経済までを巻き込む経済難に直面しており、これはリーマンショックの時を超えるのではないかと言われている。この困難な時期を乗り越えるために経済強化を狙う2兆ドル案には国民に現金注入することにより流動性を提供したり、
そして中小企業や金融市場を安定させる目的がある。

数日前に、2兆ドルの緊急援助法案が上院を通過したことを記事に書いたが、あの時は国民救済の2兆ドルに目が行ってて見逃してしまった。じつはこの2兆ドルというのは、合計6兆ドル救済パッケージの一部であった。

では残りの4兆ドルはどこへ行くのかと言ったら、FRB(連邦準備制度)の貸付力強化のためだ。つまりこの法案によってFRBは新たに4兆ドル規模の資金枠を確保することになる。

日本経済新聞 『FRB、企業に直接資金の異例策 社債購入・融資に4兆ドル』

日経の記事は「特別目的事業体(SPV)」に触れているが、SPVとは2008年のリーマンショックの時にFRBがAIGなどを救済するために設立した裏口救済のようなものだ。

さて、この経済カオスのなか、FRBは今月23日に「円滑な市場機能をサポートするために、国債と政府機関ローン担保証券の両方を無制限に購入する」と発表した。

この一か月の間に前例のないほどFRBによる財務省市場の所有権を伸ばしている。すでに現在、FRBは財務省の市場所有権を15%も食っている。FRBがこのまま国庫買いのペースを維持すれば2年で飲み込むことになる。

やはり「Foreclosure King(差し押さえ王)」を米財務長官に指名するのはさすがとしか言いようがない。こう考えて行くと、この「新型コロナ」の真の参謀はディープステイトとか、中国共産党、人民解放軍や米軍産などといった勢力でないことがわかる。
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