メディアが伝えない米国事情

人種カードでジレンマに陥る民主党

コロナ騒ぎの渦の中、バーニー・サンダース上院議員が大統領選出馬のキャンペーンを停止し、バイデン前副大統領の支持を表明した。これで民主党からの立候補者はバイデン氏に決定した。4月にあった選挙はほとんどの州は6月に変更させられ、もはやコロナ騒ぎで民主党立候補の争いは誰も注目しなくなった。バイデン氏は副大統領候補として「女性」を選ぶと宣言している。民主党は社会的弱者を支持するのがモットーであるから女性や黒...

コロナとニューディール相似象

世界恐慌とは1929年10月24日のニューヨーク株式市場の株価大暴落に始まる世界規模の大不況のことで、アメリカ国内だけでなく、西ヨーロッパ各国や日本にまで影響が及んだが、原因は1920年代におけるアメリカの過剰投資だと言われている。1914年(大正3年)から1918年(大正7年)にかけてヨーロッパで起こった第一次世界大戦の痛手から立ち直れない西ヨーロッパに対し、アメリカはヨーロッパ復興のために大量の投資を行った。アメリカが...

ドル覇権の終焉から新たなる経済圏の移行

ダウ平均592ドル安、米原油先物が史上初のマイナスに(ロイター記事 2020年4月20日)昨日、原油の買い手がほぼ完全にいなくなった。原油価格の急落が起きていたが、なんと米原油先物が史上初のマイナス圏に陥った。マイナスということは原油を引き取ったら売り手がお金を払ってくれるのだ。資本主義ではあり得ない事態である。原油の減産が後手に回ったため、貯蔵施設は満杯に近い状態になり、貯蔵庫に入り切れなくなった状態が向...

新型コロナもインフルエンザ扱いになる

4月になったというのに気象がおかしい。イースターで暖かくなってチューリップも全開し、お隣の藤棚の花房もあとは全開するのを待つのみと思ったのに早朝の犬の散歩に出たら霜が降りていた。藤の花房はまるで冷蔵庫に入れっぱなしのレタスのようにしなれてしまっていた。チューリップも霜で頭が下がってしまっていたが、午後には暖かくなったのでチューリップは頑張って持ち直した。しかし藤の花の方はしなれたレタスのままだ。し...

統制経済に向かう欧州

昨日、経済再開に向けて実施手順を示したガイドライン(指針)がホワイトハウスの記者会見で公表された。これは医学と「常識」に基づくガイドラインだ。なぜ「常識」なのかと言ったら、医者や専門家の話を聞いていたら完全なる都市封鎖を求められ、ここ3年ぐらいは経済は再開できないだろう。感染症の所長が求めるようなコロナ感染者がゼロになるまで人間の活動をストップさせる行為は、はっきり言って非常識である。トランプ大統...

アメリカ再開へ向けて準備が始まる

トランプ政権は「アメリカ再開」に向けて官僚たちを集めた。マーク・メドウズ下院議員イヴァンカ・トランプ大統領補佐官ジャレッド・クシュナー大統領上級顧問(娘婿)スティーブン・ムニューシン財務長官ラリー・クドロー経済会議(NEC)委員長ロバート・ライトハイザー通商代表(ドール元上院議員の側近)ウィルバー・ロス商務長官彼らがアメリカ再開へ向けての協議会メンバーだ。15日間のコロナ感染ガイドラインが今月いっぱい...

ナツメヤシの王冠と不死鳥の楽園

4月も中旬、今日は暖かく、庭のチューリップの花びらが全開していました。キリスト教圏の国では今日は復活祭(イースター)です。復活祭とはイエス・キリストがエルサレム入りし、受難を受け、そして三日目に復活したことを記念し記憶する、キリスト教において実はクリスマスよりも重要なお祝いです。現在でもキリストの受難日である聖金曜日には、断食、または肉を食べないプチ断食する信者も多いです。今回は復活祭週間のなかで...

薬 vs ワクチン

4月8日にデブラシオニューヨーク市長が発信したメッセージによると、今回の新型コロナによるNY市内の死者数が人種によって異なっているらしい。ちなみにニューヨーク市とは、マンハッタンブロンクスクイーンズブルックリンスタテンアイランドといった5つの区で成り立っている。暫定的な数字であるものの、NY市内の死者の割合は、ヒスパニック34%(人口の割合29%)アフリカ系28%(同22%)白人27%(同32%)アジア...

コロナと情報戦

武漢封鎖が約二か月半ぶりに解除される。まるで冬眠から目覚めたように市民が同市を出発するだろう。家族が再会できることは喜ばしいことだ。アメリカでは実際の死者の数は予想より下回るだろうと言われ始めている。マラリア薬がコロナに効く場合があるということで副作用が強い薬らしいが国民に注目されるも議会や医療界でこのマラリア薬をめぐって対立しているらしい。これは製造元をどこに発注するかでもめているのだろう。トラ...

葬儀は車の中で

いよいよ私の住むニュージャージー州は死者が1000人を超えた。それでも感染者数の増加の勢いは少し緩やかになりつつある。今はまだ油断できない状況で、ピークに達するまでは少なくとも一週間半はかかるであろうとのこと。アメリカの感染の中心であったニューヨーク市の死者数の増加も横ばいとなり、入院者数も大幅に減ってきた。感染ピークに近づいているとも考えられるが、やはり油断は禁物で、このままそのピークは減少するのか...