FC2ブログ
topimage

2019-10

プラトン・アカデメイア「幾何学を知らぬ者、くぐるべからず」 - 2019.08.28 Wed

【アカデメイア】

もともとアカデメイアとは、古代ギリシアのアテナイ北西部郊外にあった神域であり、
そこにギュムナシオン(体育場)があった。
ギュムナシオンは古代ギリシアの公共の競技施設だが同時に社交の場でもあり、
哲学、文学、音楽の講義やディスカッションも行われ、公共図書館が併設されていた。
これが、アカデメイア=アカデミーの起源である。

後に起こるルネサンス期に、「プラトン・アカデミー」という
メディチ家による人文主義者の私的サークルがあるが、これも古代アカデメイアが由来だ。

古代ギリシア人は運動と教育と健康は深い関係があると考えており、
それに応じ、ギュムナシオンは次第に、教育部門、医学分野にも発展していく。
そのため、身体を鍛えようとする若者以外にも、
知的な人々もギュムナシオンに集まるようになった。

ちなみに、古代ギリシア時代の古代オリンピックにならい
近代オリンピックを提唱したピエール・ド・クーベルタン男爵はフリーメイソンである。

1894年国際オリンピック委員会(IOC)設立時のメンバーであった
アンプティル男爵は1890年にフリーメイソンリーに入会した。
初期IOCメンバーで初代イギリスオリンピック委員会会長のデスボロー男爵は、
1875年にフリーメイソンリーに入会した。(ウィキペディアより引用)



アテナイには、大きなギュムナシオンが3つあったとされ、
それぞれの場所には異なる神の像が捧げられていた。
そのギュムナシオンのひとつが、アカデメイアであり、
それがのちに「プラトン・アカデメイア」になる。

アカデメイアの他に、リュケイオンとキュノサルゲスもある。

リュケイオンはアテナイの東部郊外に所在し、アポロンを捧げ、
プラトンの弟子であった、アリストテレスと彼のパトロンであった
アレクサンドロス3世によってリュケイオン学園が開設された。(紀元前335年)

キュノサルゲスはアテナイの城壁の外に隣接し、ヘラクレスを捧げ、
キュニコス派のアンティステネスが講義をした場所と言われている。

そしてアカデメイアでは、ソクラテスが熱心に教え回っており、
その弟子であったプラトンが紀元前387年に学園を開設した。
また、初期のアカデメイアでは、算術、幾何学、天文学等を学んだ。

特に、幾何学は、感覚ではなく、思惟によって知ることを訓練するために
必須不可欠のものであるとの位置付けで、学校の入り口の門には
「幾何学を知らぬ者、くぐるべからず」との額が掲げられていたという。

プラトンは青年時代、レスラーだったということも興味深い。
プラトンという名前はレスリングの師から付けられた仇名であると言われている。

結局、ギュムナシオンはローマでは流行らず、東ローマ帝国皇帝ユスティニアヌス1世の
非キリスト教的学校の閉鎖政策によって、アカデメイアは529年にその歴史を閉じた。
「多神教」というところと「哲学」という部門が
軍事的に必要性が無かったと判断されたからであろう。(必要性というより邪魔)
そして、ギリシア哲学はヨーロッパでは忘れられていった。

西洋ではギリシア語の読み方がわかる人も減少する中、
皮肉にも、ギリシア哲学はイスラム圏へ伝播した。
(別の文明圏でいったん保存してもらったほうが賢明だったのであろう)

イスラム教アッバース朝のカリフたちはギリシア哲学の写本を収集して、
彼らの文脈の中でギリシア哲学を解釈し直した。
それが後の中世期のヨーロッパに伝播し、今度はアラビア語からラテン語への翻訳を通し、
中世哲学に多大な影響を与え、ギリシア哲学は復活した。
(ルネッサンス期)

さて、プラトンはアカデメイア学園を開設する前、40歳頃、
イタリア、シケリア島、エジプトを遍歴しています。
その時に、イタリアのシケリア島でピタゴラス学派に影響を受け
のちに、アカデメイア学園に算術、幾何学、天文学といった研究を取り入れました。
特に幾何学を重視しており、学校の入り口の門には
「幾何学を知らぬ者、くぐるべからず」との額が掲げられていたといいます。

ピタゴラス学派とは、古代ギリシアにおいて哲学者のピタゴラスによって創設されたとされる
一種の秘密結社であり、数学、音楽、哲学の研究を重んじていました。

ピタゴラス自身も古代オリエント世界の各地を旅し、エジプトで幾何学と宗教の密儀を学び、
フェニキアで算術と比率、カルディア人から天文学を学んだといわれています。

ピタゴラス学派が宗教秘密結社と言われるのは、
古代ギリシャからあるオルペウス教の影響であり、
オルペウス教とは、魂と肉体の二元論、転生、輪廻からの最終解脱(終末論)を教義とし、
秘儀的な入信儀式や禁欲的道徳律を定めていました。
これはマニ教、ゾロアスター教や道教と同じく二元論が基礎となっています。

わたしが考えるには、プラトンはピタゴラスに影響を受けたものの
彼が重視したのは幾何学であった。
つまり、多面的であり立体的思想であった。

しかし、ピタゴラスは二元論にあまりにも集中してしまい、
宇宙のすべては人間の主観ではなく数の法則に従うのであり、
数字と計算によって解明できるという思想を確立してしまった。
そしてその思想は宗教的になってしまい、
彼の思想を否定する無理数を見つけてしまった教団のメンバーは
死刑になったほどだそうです。

ちなみに、ピタゴラス教団は、古代世界で最も著名な数学の研究機関となり、
この学派は当時信じられていた宇宙の五元素を示す、五芒星を紋章としたそうです。
「宇宙の全ては数から成り立つ」と宣言したピタゴラス。
多分、ユダヤ密教である「カバラ」はこういったところから
アイデアを受けたのだと思います。
また、陰謀論でよく言われる数字の関係も五芒星を悪魔に仕立てたのも
こうしたものがオカルト的に発展していったのだと思います。

しかしピタゴラスが音程と数比の関係を発見したとされています。
ピタゴラスについてはこちらをクリック

さて、アカデメイアでは天文学、生物学、数学、政治学、哲学などが、
教師と生徒の問答によって対話的に教育が行われていきました。

プラトンの弟子であるアリストテレスは17歳の時にアカデメイアに入門し、
以後、プラトンが亡くなるまでの20年間学業生活を送ったそうです。
プラトン没後、甥のスペウシッポスが跡を継いで学頭となったため、
アリストテレスはアカデメイアを去り、彼のパトロンの金銭的協力を得て、
リュケイオン学園を開設します。

多分、学園同士の対立なんかもあったと察します。

ちなみに、日本の家紋もコンパスと定規で全て描けるそうです。

raffaello_santi.jpg
古代ギリシアの叡智の人の群『アテナイの学堂』ラファエロ・サンティオ

こうした古代からの知的サークルが中世、近代へと受け継がれ、
フリーメイソンの社交サークルへと発展していくことになったのであろう。
(またの機会に続く)


☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆

今日の一言英単語

『Street Smart』 ストリート・スマート

知恵。生きてくために機転を利かせた知恵。(口語)

日本語でも勉強から得る「知識」と
直観と独創性から刺激される「知恵」 と分けますが、
英語もそうで、 「Book Smarts(知識)」と
「Street Smarts(知恵)」の2種類があります。
人生は本の知識だけではダメで
実際の解決法などを考え出す「機転」が必要です。



ブログランキングはじめました
↓クリックのご協力お願いします。↓




覚者募集中ヽ(≧∀≦)ノ♥

スポンサーサイト



文字の歴史 - 2019.08.01 Thu

8月になりました。

第二次世界大戦の終戦日は8月15日だと教えられてきましたが
昭和20年8月15日は玉音放送を聞いた多くの日本国民が
米軍機による空襲の心配がなくなったという安堵感と解放感を覚えた日であり
正確には降伏文書への署名が行われ、発効したのは昭和20年9月2日。
そして本当に戦争が終結したのは昭和27年4月28日、
サンフランシスコ条約で日本が独立した日、国家主権を回復した日である。

8月15日を「戦没者を追悼し平和を祈念する日」と閣議決定したのは1982年である。
以降、毎年8月15日は先の大戦において亡くなられた方々を追悼し平和を祈念するため
全国戦没者追悼式が行われています。

さてさて前置きが長くなりましたが、以前こちらのブログに掲示板を設けていたのですが、
見知らぬ方に新たな題名のスレを作られると、それがいたずらの場合でも
管理している私が悪質スレを消せないため、掲示板をブログから外しました。

しかし、内容的には、落合史観を通した歴史観をまとめていましたので、
いくつかこちらの記事で数回に渡って再度取り上げたいと思います。
その場合は、アメリカの時事ニュースから話題が外れますが、ご了承ください。

また、アメリカ人の価値観なども紹介してほしいというご希望もいただきましたので
こちらの方は文化観ということで少しづつ取り上げていきたいと思います。

たとえば、アメリカ人は貯蓄しない、というのも
日本人からしたら信じられないかもしれませんが、これは価値観の違いであり、
アメリカ人は傭兵の集まりみたいな人が多いので、
彼らにしてみれば老後などといったものは形のない未来なので
そのためにお金を貯蓄するという価値観がないんです。

なのでアメリカが福祉国家を真似るなんてもってのほかです。
極左の民主党メンバーたちが2020年大統領選に立候補してますが、
どうなることやら、と言う感じです。

-------
文字の歴史

現在、世界には6000を越す言語があると言われていますが、
大まかにみれば、ほとんど同じ起源に行き当たり、
最終的にはメソポタミアにまで辿れるのではないかと言われています。

言語と違い、文字は遺物として残り、歴史を記録することができます。
今までに出土した絵文字なども含め文字はだいたい紀元前3000−4000年頃に
エジプトのヒエログリフやメソポタミアの楔形文字から始まったとされています。
出土した場所を考えると、文字は国家の形成とともに発生した、
つまり所有関係や交易が複雑化した異民族間の情報の記録手段として発達していったのでしょう。

人類が生み出した高度な情報手段として発明された文字。
なぜ、情報の媒体を物質化し、わたしたちは文字に依存し始めたのでしょうか?

メソポタミアで発見されたトークンは絵文字の時代よりも早い紀元前8000年には
農産物といった貯蔵した穀物を数え、記録する時に使われ、
まるで通貨の原型?とも思えるほどの機能を持っていたのです。

もちろん、メソポタミアの各トークンは各アイテムに対応し、
数はトークンに刻まれていませんので正確には通貨ではないです。
例えば、米3俵に対応する米トークン3個と記録していくので、
数というよりもシンボル化ですが、このシンボル化が言語における単語の役割を果たしています。
このトークンの発明はエジプトや他の文明にも伝えられていくことになります。

メソポタミアのトークンは絵文字よりも5000年も早く始まっています。
ここに、精神文明と物質文明の遺伝子の差があるのではないかと思います。
つまり有史以前は、文字は必要ではなかったのです。

また、ラスコー洞窟やショーベ洞窟から発見された壁画は2万年前にさかのぼりますが、
絵から絵文字へとの変形の過程が文字の歴史とは断言できないのです。

人間は多様性があります。美術が得意な人間と不得意な人間がいます。
絵が文字に変形するにあたって描く絵に個人差が出てしまっては、
文字という共通の媒体になりにくいはずです。

農作物の種類も増えると、トークンの種類も豊富になります。
そのため個人的なメモとしてのトークンから、所有や生産を主張するためのトークンへと変化し、
最終的にはトークンの記録に絵文字や表音文字も加わり表意文字へと発展したと思われます。

ヒエログリフや楔形文字のように表意文字だとボキャブラリー数が増えます。漢字が良い例です。
すると表意文字から便利さを追求して表音文字へ変化していくのはエジプトがローマ帝国、
ビザンチン帝国、イスラム帝国に支配される過程で自然の流れだと思います。

メソポタミアの楔形文字も、アッカド語、エラム語、ヒッタイト語といった多くの言語に利用され、
その過程で独自の言語に発展していきました。
これは表音文字であれば文字数が少なくて済むことと(アルファベットがい良い例です)
地名、人物名などを記すために表音文字へと変化したと考えられています。

ヒエログリフと現在のアルファベットをつなぐ役割をした原カナン文字。
古代の地中海沿岸の国家では貿易などが盛んに行われ、
異文化交流をくり返しながらアラブ、フェニキアと言語が枝分かれし、
フェニキアから古代ギリシャや古代ヘブライへと言語が分かれて発展していきました。

この時点ではまだ子音アルファベット言語であり、
現在でも子音だけから出来た文字を使っている言語の例が、ヘブライ語です。
現在のヘブライ語では音の曖昧さを避けるために
母音に対応する記号を文字の下に小さく書き足しています。

貝を使った染料で手がたえず赤く染まっていたことから
ギリシャ語で「赤い手」という意味の「フェニキア」。
フェニキアは地中海全域で活躍していました。
ギリシャはフェニキアからの交流を通して原カナン文字を導入しました。
そしてギリシャで子音アルファベット文字に母音を加え、
ローマで現在のアルファベット表記体系へと作り変えられ、現在に至ります。

では、わたしたちの日本語はどうでしょうか?

実は日本語は表音文字のひらがなとカタカナと
(さらにカタカナは外国語といったカタゴリー化を示す特徴もある)
表意文字である漢字の両方を使う、古代的な特徴をいまだに崩さずに持っています。

さらに、音読みと訓読みといった二種類の読み方を心情に使い分けることも出来ます。
日本語って複雑ですが古代的ですね。というか、こうした古代的な2つの要素を
いまだに使い分けているところがかえって奇跡的な気もします。

ちなみに文字を分けるのはエジプトのヒエログリフも表音化され始めたころ、
宗教的儀式に用いられる神官文字と、一般に用いられる文字に分けて使用していたそうです。

今回は文字の歴史を紹介してみました。
もちろん文字の前に話し言葉があるのですが、この話し言葉を扱っていたクロマニョン人が
すでにユーラシア大陸に分散していたネアンデルタール人よりも優勢になった理由かと言われています。
また、最近の研究によりわたしたちの祖先とネアンデルタール人は交雑していることが判明し
さらに日本人を含む黄色人種にだけに維持されているネアンデルタール遺伝子を見つけています。
つまり、ネアンデルタール人の遺伝子は一律して現代人に分布されているわけではなく、
民族や環境に応じて生存優位性を保つために特定の遺伝子が選択され、
現代人に維持されていることになります。

ちなみに現代人とネアンデルタール人のゲノムを比較すると6つの遺伝子が違うそうですが
そのうちの3つは皮膚に関する遺伝子だそうです。
また、現代人のゲノムにネアンデルタール人のゲノムが流入していても
逆パターンは見つかっていないので、交雑していた地域が限定されていたのか
交雑が一方的であったのか、まだまだ研究していく必要がありますね。

現代人とネアンデルタール人のゲノムを比較することにより、進化研究だけでなく、
現在の文字優勢の歴史学にメスを入れるかもしれません。

Amarna_Akkadian_letter.png
アマルナ文書


☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆

今日の一言英単語

『Last name』 ラスト・ネーム

これはもちろん名字(苗字)、氏、姓のことですが、
Last name の他に、SurnameやFamiliy nameなどともいいます。
何を言いたかったのかというと、日本には戸籍システムがあり
姓は家系を表しているので大事であります。
離婚した場合、子供の親権を取るのは母親が一般的であるので、
子供は母親の旧姓を名乗ります。
アメリカの場合、ここは父子を保ちます。
なので、離婚して母親が旧姓を名乗っても、通常子供は父親の姓を維持します。
母親が数回再婚なんかすると、家族のなかで姓がみな違うという場合も出てきます。笑



ブログランキングはじめました
↓クリックのご協力お願いします。↓




覚者募集中ヽ(≧∀≦)ノ♥

NEW ENTRY «  | BLOG TOP |  » OLD ENTRY

プロフィール

政治マニアっ子

Author:政治マニアっ子
埼玉県生まれ。高校留学を経て、ペンシルバニア州にある州立大学卒業後、ニューヨークに移動、バイヤーの職に就く。9.11テロ事件後、犬のブリーダー(シェパード)トレーナーとして起業の道を歩む。渡米歴20年以上。趣味は映画鑑賞、読書。特技は犬の心理を読むこと。語学は英語の他にスペイン語も。自分が本当に伝えたいことを伝えるブロガー。電子書籍も好評です。

このブログについて

このブログは巷にあふれる陰謀論やフェイクニュースに疲れた人のための情報サイトです。反日、アナキズム、オカルトや都市伝説を期待している方はよそへ行ってください。

月別アーカイブ

カテゴリ

はじめに (1)
ニュース (16)
世界情勢 (12)
経済/金融 (1)
軍事/戦争 (1)
宗教 (3)
移民問題 (6)
憲法/法律 (1)
歴史 (2)
教育 (1)
メディア (1)
米国選挙 (3)
文化/行事 (7)
映画 (4)
電子書籍 (2)
動画 (1)
未分類 (0)

最新コメント

お勧めの本

6巻以降は紀州文化振興会から発行 紀州文化振興会サイトへ

株価ボード

お問合せ

名前:
メール:
件名:
本文:

全記事を表示

すべての記事を表示する