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2019-10

Common Coreの悲劇 - 2018.12.14 Fri

わたしが初めて渡米したのが15歳の夏でした。

3週間、カルフォルニア州でホームステイをしながら英語を学んだのですが、
今考えるとわたしの母も随分思い切ったことをしたな、と思うのも、
わたしも現在2人の小さな子供がいますが、この子たちをあと数年で外国に送れるだろうか?
と、考えると無理ですね。わたしにはできません。(笑)

わたしが15だった90年代と現在では世界情勢も全然違いますし、
物騒な世の中に磨きがかかったように思います。

その後のわたしは、高3の時に交換留学生として再度渡米(バージニア州)、
いったん日本に帰国して、19の時にペンシルベニア州にある州立大学に入学、
1999年に卒業した後は、マンハッタンへ行き、就職しました。(そして911で職を失う、、、)

そして現在は二児の母です。
ということで、今回はアメリカの教育システムについて
親としての目線から、学生だった頃の体験から、書きたいと思います。

アメリカはKindergarten(5歳)から高校まで義務教育です。
教育システムは州によって若干違ったりします。
高校まで義務教育ですので、高校を卒業するか、
またはGEDと呼ばれる試験で卒業資格を得ることになります。

GED=General Educational Development
高等教育の課程を修了した学力を証明する5教科の試験

頭が非常に良ければ、高校に行かなくてもさっさとGEDの試験を受けて合格すれば、
中学生でも大学に進学する試験を受けることができます。
友人の知り合いで、高校をスキップして19歳で大学を卒業した人もいました。

学校通学を拒否する子供や学校教育に信用を置かない親は
ホームスクールといって家庭に拠点を置いて学習するシステムを選ぶ場合もあります。
家庭によってホームスクールを選ぶ理由は様々ですが、
昔は裕福な家庭が自分の子供に家庭教師などを付け自宅で教育することが多かったのです。

また、何らかの事情で高校を中退してしまった人も
大人になってからGEDを受けて、高校卒業資格を得る方もいます。

刑務所の中ではGEDプログラムが盛んです。
それは刑務官が囚人をプログラムに参加させれば政府から囚人一人で
いくらかお金のキックバックが入ってくるというシステムもありますが、
やはり囚人は高卒の資格を持っていない人も多いためです。

映画「ショーシャンクの空に」で囚人がGED受けているシーンが出てきますね。

ちなみに、不法移民より安い労働力は刑務所にいる囚人の労働です。
これはまた別の記事で紹介します。

さて、オバマ前大統領が「Common Core」という全米で学力基準を統一させる
教育ノルマみたいなものを大金費やして作りましたが
(一部ビル・ゲイツ財団が助成金を出しています)
今のトランプ政権はCommon Coreを キャンセルしようとしています。
そしてトランプ政権下の米国教育長官に指名されたベッツィ・デヴォス氏は
自分の子供を公立学校で教育させておらず、民主党から反対され
ギリギリで承認された教育長官です。
彼女の方針は最終的にCommon Coreの廃止だと思います。

もちろんテキサス州やバージニア州といった
Common Coreに従ってない州も全米でいくつかあります。

Common Coreは米国の高校卒業率の低下とPISAスコアの低さの危機感から
義務教育における各学年の2つの教科の到達度を全米で統一させる目的で生み出された
悪くいってしまうと、数学と国語の教育ノルマです。

ハッキリ言ってCommon Coreは失敗と言って良いでしょう。
ビル・ゲイツ氏も失敗だったと言っています。

第一に現場で教育にかかわってる人たちが作ったシステムではありません。
政府の教育補助金をもらうためにほとんどの州がシステムを導入したのでしょう。

全米統一テストでその達成度を計るため、生徒は到達度目標を求められ、
教師は新しいカリキュラムを組むのに四苦八苦し、
結局、目標達成のため、カリキュラムのレベルが上がってしまい、
生徒はテストのスコアのみで評価され、成績によって教師は勤務評定がつけられ
学校のランク付けが決まってしまいます。

生徒の家族や経済背景など様々な要素がその子の教育に影響を及ぼすというのに
学校のスタンダード・テストのスコアのみで評価されるシステム導入は
生徒のPISAスコアが以前より低くなったという皮肉な結果に終わりました。

さらに、テスト目標に熱心で、子供の想像力と言ったクリエイティブな部分は無視され
最近では沢山の州がCommon Coreの見直しを検討して、改訂しています。

私の住むニュージャージー州ではIEPといって特別学級の一部ですが
そういったシステムがあります。

IEP=Individualized Education Program

IEPプログラムに入れられると、カリキュラムの内容は変わりませんが、
クラスが少人数になったり、特別学級の資格を持った先生が教えます。

最近はそういった変更されてしまったカリキュラムについていけない子供たちを
先生たちはさっさとIEPに振り分けます。
その方が生徒にとってためになるからです。

子供には外部からの情報処理に対して脳の働きが違う子たちがいます。

例えば、理屈で数学を教えても分からない子はビジュアルで理解を推進させたりします。
そのためには少人数のクラスで、しかもそういった教育ができる先生でないと無理です。

脳の情報処理のメカニズムが違うので、理屈で説明しても理解が進まなく、
結局、クラスから置いてきぼりを食らうのです。

そうした子供たちをクラスから拾い上げて違う方法で教えると彼らは理解できるのです。

結局、ある程度成長すればどんな脳のメカニズムだろうとバランスは取れていくので
小さい時に「他の子供とは違う」 というのは悪いことではないということで、
州にもよりますがIEPといったサポートシステムがあります。

ただし、IEPのほうが優遇されたシステムのような気もしますので(政府の補助金でやってますし)
一般の親はそんなシステムがあるとは知らないケースも多いです。(笑)

さて、最後に21世紀の教育ルネサンス、教育改革への挑戦として
是非、紹介したいのが「Open Education」です。

ぜひ、意識改革を促し、
OpenEducationを未来の教育の選択として世界中で取り入れてほしいと願います。

Open Education(オープン教育)とは、学生が個人の興味に応じ
独自のペースで学習を進めることを可能にした新しい教育方針です。

このアプローチは、英国で40年間に亘って開発され、
1970年代にアメリカで教育革新をもたらしました。
しかし多くの研究結果が、伝統的な教育方針の達成度とあまり異ならないことを示したため、
アメリカではその教育革新の動きは減少しました。
このOpen Educationはイスラエルで人気が高まっており、
また英国の小学校では未だに主な教育アプローチであると言われています。

教育界のパイオニアであるマリア・モンテッソーリや
シュタイナー学校を設立したルドルフ・シュタイナーなどは
「教育というものは成長する子どもの道徳観、感情面、身体面、精神面、
スピリチュアルな面を磨く芸術とみなされるべきだ」と主張しています。

日本も以前は職能分業制が発達していましたがそうした文化は戦後破壊させられ
職業分業よりも一般教育を優先導入されてきました。
そもそも一般教育というのはアメリカで社会習慣の違う移民の知識水準を統一させ
一般労働者をつくりあげ、社会に排出させるるための学校制度です。
最近では一般教育を「Liberal Arts」などといった横文字で誘惑させている
日本のビジネスマンたちも目にします。

今、産業革命に勝る情報革命が起きています。
これは世界のどこにいてもインターネットを通して情報を得られるからです。

もしかしたら将来日本は初心に戻り職能分業制が重視される日がくるかもしれません。

dr-maria-montessori.jpg

教育とはなぜか?という、
すべてにたいしての振り子の反発の積み重ねと発展です。
それが自分を作っていくのです。
それをケアしていくのが教育者です。
さもないと両者は最悪の場合殺し合い同志になってしまいます。
その実例が今日のわれわれの社会であり国であり世界です。
それは家庭においても同様です。
動物の世界では分別がありますが 人間はこれを失い、取り返さなければならないことも忘れました。

ブログ読者様より


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今日の一言英単語

『Language Arts』 ランゲージ・アーツ

日本でいう「国語」にあたります。


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政治マニアっ子

Author:政治マニアっ子
埼玉県生まれ。高校留学を経て、ペンシルバニア州にある州立大学卒業後、ニューヨークに移動、バイヤーの職に就く。9.11テロ事件後、犬のブリーダー(シェパード)トレーナーとして起業の道を歩む。渡米歴20年以上。趣味は映画鑑賞、読書。特技は犬の心理を読むこと。語学は英語の他にスペイン語も。自分が本当に伝えたいことを伝えるブロガー。電子書籍も好評です。

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